会長挨拶

大会テーマ 次世代の心療内科を考える

この度、第19回日本心療内科学会学術大会は、来る2014年(平成26年)11月29日(土)、30日(日)に、東京お台場にある東京国際交流館プラザ平成にて開催できることとなりました。学術集会の会長を仰せつかり、開催のお世話をできることを光栄に存じます。

今日の日本には、国際化のさなかにあり、超高齢化、少子化という人口構成の変動に見舞われております。また、情報化のスピードは以前にも増しており、日本人の価値観、気質、精神性も大きく変わってきているように思えます。職場での不適応、学校にいけない学生、児童が増え、不登校や引きこもりが増加傾向にあります。

わが国の医療も大きく様変わりをしようとしています。つい数年前発見されたiPS細胞やES細胞ですが、すでに臨床応用がはじまり、実用化もすぐそこまできております。国民の生命観や健康観も大きく変わるものと思われます。

このように社会構造ならびに医療のあり方自体が大きく変わりつつある今、心療内科のあり方も変化、多様化せざるをえないものと思われます。今、心療内科の喫緊の課題は、社会のニーズの変化を読み社会に貢献できる道を模索することであり、次の時代の心療内科を担う若手の次世代の心療内科医を多く育成していくことにあります。

このような時期、心療内科医や臨床心理士などが一堂に集まり、これまでの心療内科のあり方を振り返り、今後のあり方を模索し、その成果を社会に発信していくことは、大変重要なことと思われます。

会場の近くには多くの魅力的な施設が点在しています。多くの皆さまにご参加いただき、熱い討論の後には、会場近くを散策していただき、今後の心療内科のあり方に思いをはせていただけたらと思います。より良い心療内科のあり方を模索していただけるものと期待しております。

私ども微力ではありますが、実りある充実した大会となるよう全力を挙げて取り組む所存でございます。関係諸氏の多くの方に参加いただきますようお願い申し上げます。

第19回日本心療内科学会総会・学術大会 会長 坪井 康次(東邦大学医学部心身医学講座)
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